■コマ大数学科149講:アポロニウスの円

楕円、半円、叙々苑…「たけしのコマ大数学科」

コマ大149講の問題

問題:図のような3つの円すべてに接する円は何種類あるでしょうか?

 コマ大数学研究会は、秋葉原のイベント会場、爺はまったく知らないけれど、天然不思議系アイドル「若木萌」ちゃんの撮影会に潜入。ここで、何をするかと思えば、撮影会だけに、今回はカメラで検証。3つの円を描いた「たらい」に水を張り、スポイトで水滴を垂らし、その波紋が3つの円に接したところを撮影する作戦。

 決定的シャッターチャンスをものにし、スタジオでは、2種類の写真が紹介された。コマ大生の答えは「2通り」。

 今回の東大生チームは、小橋りささんと岡本麻希さん。スタジオに岡本さんのお母さんと妹さんが見学に来ていた。東大生は、3つの点が定まれば、そこから等距離にある点がただひとつに定まると考え、3つの円の中心を結ぶ三角形の内側と外側に、それぞれの円が接する点がある。つまり、ひとつの円に対して2通り。それが3つあるので、2×2×2=8通り。答えは「8通り」。ただし、作図のため、計算で円の中心座標を求めようとしたが、できなかった。

 マス北野も答えは、わかっていて、なんとか正確に作図しようとしたが、「あ~疲れた、ダメだ」と天を仰ぎ、放心状態になった。答えは「8通り」。

 竹内薫センセの「美しき数学の時間」の前に正解を見てみよう。

竹内薫センセの「美しき数学の時間」

 今回の問題は「何種類あるか」を答えるのは簡単だが、作図や計算は、非常に大変な問題。以下は、計算によって円の中心座標と半径を求める方法。

美しき数学の時間(1)

 たとえば、図のように並んだ3つの円の場合を考える。それぞれの円が半径の分だけ、内側か外側の接点を持つことになる。

美しき数学の時間(2)

 板書きの「二乗して(x^2+y^2)を消去する」というのは、一番小さい円の中心を座標(0,0)に置いたので、他のふたつの円の座標は、原点からどれだけ離れているかで表せるわけ。つまり、(2)式-(1)式、(3)式-(1)式とすると、都合良く、xとrだけの式、yとrだけの式になるわけ。たまたま(意図的に)、3つの円の配置されていたから、都合良くいったけれど、違う場合は? という疑問を抱くかも知れない。その場合は、ひとつの円を原点に持ってきて、原点を中心に図を回転させるなどの小細工が必要で、計算も大変になると思う。こーゆーときは、シンプルな形で考えるのだ^^;

 Maximaで検証してみよう。

Maximaの計算

 円の3つの式を、circle1、circle2、circle3として、
solve([circle2-circle1],[x]);
(2)式から(1)式を引いて、[solve]というのは、解を求めるMaximaの命令ね。すると、「x=」の式になる。同様に(3)式-(1)式で、「y=」の式になる。これを(1)式に代入すると、「r」だけの式になるわけね。

 「r」を「x=」、「y=」の式に、再び代入すると、円の中心座標、x、yの値が求まる。

 半径の部分の「+」「-」を変えて、これを8回行わないと、すべての円の座標を求めることができない><;すごく、面倒なのだ;; 爺の作成したFlashは、計算しているわけでなく、こうして、Maximaで計算した結果をデータとして持っているだけなのら。

 竹内薫センセの「美しき数学の時間」では、このあと、「円による『反転』で作図」を説明してくれたんだけれど、「円で全平面を反転」すると、円が直線になっちゃうらしいのだ。爺には、難しくてなんのことやら;;

 マス北野じゃないけれど、「あ~疲れた、ダメだ」。わからないものは、説明しようがない><;

※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマ大数学科:2008年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト


“■コマ大数学科149講:アポロニウスの円” への3件の返信

  1. おそらくはじめまして。ここのところで撮りためた
    コマ大をダビングしていまして、その過程でいくつか
    問題を見てみています。
    この問題ですが、ちょっと触れられた双曲線を使う方が
    簡単ではないのかなと思っています。二つの円に接する
    円の中心点をつなげると、これは双方の円の中心から
    一定距離の差分を持った点の集合なので、両中心点を
    焦点とする双曲線となることは自明です。二本の双曲線の交点が、
    当然に3つの円に接する円の中心点となるわけです。
    式にすると、やはり難しいことは難しいのでしょうけれど。

  2. 個数についてはすぐに分かったのですが、詳細の答えまでは
    難しかったです。
    竹内先生の解説は(連立方程式をたてて座標と半径を求める方法)
    エレガントな答えでした。
    このホームページでは、じっくりと解説を読むことができるので
    テレビで観るより分かりやすく感じます。

コメントは受け付けていません。