■コマ大数学科139講:ズバリ聞くわよ

いくら「数」が好きでも、細木○子だけは、いただけない。「たけしのコマ大数学科」

問題:ある数字を思い浮かべている人に質問をして数字を当てるゲーム。なるべく少ない回数でどんな数字でも当てられる質問は? ただし「その数字を教えてください」や「その数字から5を引くと何になりますか」など、直接答えを聞き出すような質問をしてはいけません。

 竹内薫センセによる説明では、「その数字に3を掛けた数字は?」みたいに直接、その数字を求めることができるものはダメ。数の性質を利用して、うまく聞いてほしいとのこと。ということは、質問は2つ以上ということかな。

 我がコマ大数学研究会は、「オレたちひょうきん族」などの放送作家、植竹公和さんを迎え、相手から答えを引き出す、インタビュー術の講義を受ける。その後、山のように積み上げられた本の中から、アタルは「ユング心理学の世界」、小林は「ヤクザの実践心理術」、ダンカンは「キャバクラ嬢の私が口説かれた言葉」を読んで研究。いっぽう、無法松は、ESPカードを使い、勘を研ぎ澄ませる。スプーン2つをウルトラマンの目のように、あてがい、眼隠しをした状態で次々とESPカードの模様を言い当てる。

 今回、コマ大生は、スタジオで一緒に対戦。竹内センセの思い浮かべた数字を言い当てる。

コマ大生(竹内センセの数字は「7」)
1:何桁ですか?→1桁
2:偶数ですか、奇数ですか?→奇数
3:「5」以上ですか?→はい
4:素数ですか?→はい

 3番目の質問で答えは、5、7、9に絞られたが、4番目の質問では、5も、7も素数なので特定できず。残念;;
ところで、無法松の使ったスプーンには、トリックが隠されていた。なんと、スプーンがマジックミラーになっていたのだ^^; ミラーサングラスのようなものだと思うが、見た目には、金属のスプーンにしか見えない。

東大生(竹内センセの数字は「65」)
1:10で割ったときの商は?→ 6
2:10で割ったときの余りは?→ 5
答え「65」、質問回数は2回。

マス北野(竹内センセの数字は「137」)
1:桁数は?→ 3桁
2:999で割った数は?→ 0.137137137…
答え「137」、質問回数は2回。
※マス北野は、下記の「美しき数学の時間」で紹介する方法も考えた。

竹内薫センセの「美しき数学の時間」
(n桁の数の場合)
1:その数の桁数は?→ n桁。
2:その数を10^nで割った余りは?

 というわけで、もう少し検証してみる。
枠内をダブルクリックして、いろいろな数字を入れてみてね。

 竹内センセも想定外の答えだったようだが、どちらの質問も、それだけでは、ある数を特定できず、2つの答えを足し合わせることで、答えを得ることができる。とてもシンプルながら、条件を満たしていると思う。思い浮かべる数は、小数部分を含む数や、マイナスの数でも、この方法で大丈夫。

 マス北野は、数の性質ということで「1/7」のような循環小数に目をつけた。ある数、たとえば「12345」としたとき、桁数がわかれば、10^桁数で割れば、12345÷100000=0.12345となる。しかし、マス北野は、これは、直接、数を特定する質問と考えたのではないか。そこで少し工夫を凝らし、
12345÷(10^5-1)=0.1234512345…と循環小数の形で表したのではないかと爺は推測する。人間なら、循環する部分を取り出すのは、直感的にすぐわかるけれど、スクリプトで実現しようとすると、かなり面倒だ。それと、思い浮かべた数に「99.99」と入力すると、9999で割った数は「0.01」となるが、爺の作成したFlashでは、未処理で、正しい答えを表示できない。めんどうなんだもの><;

 マス北野は、東大生の「余り」を用いた解答を見て、すぐに、ある数を10^桁数で割った余りを求める方法も考えついた。

 問題は、ある数に「1」を掛けた数や、ある数を「1」で割った数など、ひとつの質問で答えが特定されるようなものはダメとしている。第2の質問をするためには、確かに第1の質問で、ある数の桁数を知る必要があるが、第2質問だけを見ると、この質問だけで、ある数を特定できちゃうんじゃないの……と爺は感じた。

 番組で、竹内薫センセは、マス北野の近著「漫才」の直筆サイン本をもらって、ちょっと甘い判定になったのかなぁ…と、爺は、邪推してしまったが、コマ大フィールズ賞は、いち早く、想定したどおりの解答をした、マス北野が獲得した。でも、爺は、ガスコン・フィールズ賞を東大生にあげよう(もらっても、うれしくない><;)

 で、ちょっといい話(数学のトリビア)だが、今回がコマ大数学科の137講(ガスコン研究所では、スペシャル番組もカウントしているため、139講)ということで、「137」にまつわる話。137は、33番目の素数で、ハッブル時間(≒宇宙の年齢)が約137億年。微細構造定数(=電磁力の強さ)が約1/137だということらしい。

※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマ大数学科:2008年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト