録画を失敗してしまった「たけしのコマネチ大学数学科」だが、「シャブリの気になったもの」で問題を確認。考えてみた。
問題:10Km四方の雪原で半径2kmの救難信号を発信する遭難者を救難隊がくまなく捜索するための移動距離は最低で何kmか?
【遊び方】雪原の中をマウスでクリックしていくと、線が引かれる。捜索経路を作成したら「捜索開始」ボタンを押す(※1月26日追記)。
雪原には、どこからでも進入可能だが、雪原内にワープしてはいけない。つまり、スタート地点は、10km四方の辺から入るということ。捜索経路も連続して移動できることが条件。半径2kmの一筆書きの要領で、10km四方の雪原を塗りの残しがないよう描ければいいということだ。
遊べるバージョンを作りたかったのだが、爺の頭では、いつになるかわからないので、とりあえず、解答編をアップしておく。
今回は番組を見ていないので、コマ大数学研究会の活躍はパス。まずは、木村美紀さん、松江由紀子さんの東大生チームの答えから検証。
■東大生チームの答え「28km」
捜索距離は短いのだが、雪原への進入方法が間違っている。また、捜索漏れの範囲が2箇所で発生><;
■マス北野&ポヌさんの答え「32.63km」
角は往復することでカバーする作戦だ。救難信号が届く範囲は半径2kmなので、遭難者が10km四方の角の隅にいるときは「(2√2)-2」kmの距離を往復しなければならない。ただ、この往復というのは、ムダがあるように感じるよね。ロバート・ドーソンの解は、この往復部分のムダを省いたものだ。
■ロバート・ドーソンの解「29.31km」
さらに、ドーソンの解を最適化したのが、レイ・トムリンソンとマシュー・セルフの解だ。
■レイ・トムリンソンとマシュー・セルフの解「29.085km」
じつは、この解の座標は計算で求めたものではなく、下記のサイトに掲載されていたもの^^; もともとは、いかに効率的に庭の芝を刈るかの「芝刈り問題」なのだが、今回の問題の発展形として、捜索隊が一定の距離を一定の時間で進む場合、捜索にかかる時間を計算する問題を紹介している。どういうことかというと、救難信号が一定の間隔でオン・オフを繰り返す場合、捜索隊は、救難信号がオフのとき、進んだ範囲は、実質上捜索していないことになる。これを踏まえた捜索時間はどのようになるかなど、興味深い記事内容だ。
≪参考≫
遭難者を探せ:日経サイエンス
※1月26日追記:遊べる(?)バージョンをアップ。Flashを作ってみて気がついたのだが、画面に引いた線からデータを作成するのは無理がある。ピクセル単位では10×10のマス目の座標は小数点以下1,2 桁までしか指定できず、誤差が大きすぎる。直接、数値を入力できるようにしたほうがよかったかも;;
※Flash8を持っている人は、エクセルなどでデータを作成し、自分で確認してみてちょうだい。
comaneci75_01.zip