■コマ大数学科123講:正三角形ピタゴラス

 世の中は「バンアレン帯」ではなく、「バレンタイン」デー。人生いろいろ「たけしのコマ大数学科」。今回は、ビター島倉チヨコではなく、ピタゴラス。

問題:「3:4:5」の直角三角形の各辺を一辺とする、正三角形A、B、Cがある。AとBをふたつずつに切って、その断片を組み合わせて、正三角形Cを作れ!(※追記:断片を裏返ししちゃダメよ

正三角形ピタゴラス

 「ピタゴラスの定理」は有名だけれども「a^2+b^2=c^2」は、直角三角形の各辺に正方形を描いて説明される。でも、面積比なので、正方形でなく、正三角形でも、「a(√3/4)+b(√3/4)=c(√3/4)」になるわけね。

 ほんとうは、一辺が「4」の赤(A)と、一辺が「3」の青(B)の三角形を二分割し、4つの断片を組み合わせて一辺が「5」の三角形を作るのだけれども、好きな形に切ってピースを動かすという、Flashを作ることができなかった><; しょうがないので、1辺が「1」の三角形を並べて置いてある。頭の中で二分割してほしい。

 コマ大数学研究会は、三角形とゆーことで、新宿住友ビル前に集合(上から見ると、三角構造になっている;;)、そこから、「マスワゴン」と称するクルマに乗り込む、もちろん「あいのり」のパロディーなのだが、その企画意図がいまいち、よくわからない^^;

コマ大数学研究会の解答
コマ大生の解答

 ま、そんなかんだで、コマ大数学研究会は、ふた通りの答えを出した……。

マス北野&ポヌさんの解答
マス北野の解答

 右の図形は、マス北野らしく、凝った切り方をしている。もっと簡単な切断方法から考えれば、制限時間内でたくさん作れたんじゃないの^^;

東大生チームの解答
東大生チームの解答

 木村美紀、山田茜さんの東大生チームは、3パターンを作成。右と真ん中の図形は、切り方は同じ。組み合わせの配置を変えることで、2パターンを作った。

竹内薫センセの「美しき数学の時間」

 というわけで、完成した図形の回転や鏡像を除くと、19通りの組み合わせがある。今回は、できるだけ多くの切り方、組み合わせを考えたチームが勝ちということで、コマ大フィールズ賞は、東大生チームへ。

 ピタゴラスの「三平方の定理」の拡張したものとして、以下のような定理があるそうだ。

ヒポクラテスの定理

余弦定理

中線定理

プトレマイオスの定理

 番組クレジットにも記載されていたが、今回の問題の提供は、北海道大学名誉教授の木下眞二氏。(ガスコン研究所の過去記事「■コマネチ大学数学科56講:ニュートン(だんご三兄弟の問題)」と「■ゼロの誕生」を参照してね)

 今回の問題は「3:4:5」の正三角形だが、この比率ではない正三角形を分割して組み合わせる例も、木下眞二氏のホームページに、詳しい解説が載っている。たとえば、「1:√3:2」の場合は、二つの正三角形を真ん中から二等分し、組み合わせれば、左右対称の正三角形になる。

「三平方の定理」辺比で、斜辺ともう1つの辺の比の数字が1違いのもの…
(2n+1)^2+(2n(n+1))^2=(2n(n+1)+1)^2
n=1、2、3…と当てはめていくと、
「3:4:5」、「5:12:13」、「7:24:25」と、無限に作っていくことができるらしい。

木下眞二のホームページ
パズル 正三角形ピタゴラスの定理

まるはさんの解答(※コメント参照:裏返しが許される場合)

※3月15日追記

C123_09

たけしのコマ大数学科DVDBOX3
たけしのコマ大数学科
DVD BOX3(第3期)

たけしのコマ大数学科DVDBOX2
たけしのコマ大数学科
DVD BOX2(第2期)

たけしのコマ大数学科DVDBOX1
たけしのコマ大数学科
DVD BOX1(第1期)

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト


“■コマ大数学科123講:正三角形ピタゴラス” への5件の返信

  1. 以前紅白帽のコメントでご迷惑をおかけした大阪のまるはです(こんどこそ!)。大阪で3/13に放送されたこの問題を考えてみたところ、次のような答を思いつきました。一辺が3と4の正三角形のどちらからも三辺の長さが1、ルート3、2の直角三角形を切り取り、その2つはルート3の辺を背中合わせにくっつけて平行四辺形を作り、残りの大きな2つと組み合わせて並べるというものです。木下先生のホームページにもなかった答です。ただし4つのピースのうちの一つを裏返します。

  2. まるはです。さっき新解答を思いついたなどと張り切ってコメントを送ったのにまた間違ってしまいました(泣)。作者の木下先生のホームページの問題文に「断片は、裏返しにして、使わないこと」という文言がありまして、一つ裏返す私の答はダメでした(番組では裏返しあかんと言ってたかなあ…)。ということで前に送ったコメントはなしにして下さい。ごめんなさい。

  3. まるはさん、コメントありがとうございます。
    番組VTRは、チェックしていませんが、爺のノートには「裏返しはダメ」と書いてありました。爺の記憶では、番組内の竹内薫センセのトークの中で、このことに言及していたと思います。この「ガスコン研究所」の記事中に明確に表記しなかったのは、爺のミスです><;
    一辺を「1」とする、正三角形を基準として分割する方法では、「裏返し」を考慮する必要がなかったもので、ついつい問題文の条件を省いてしまったものだと考えます。
    で、「裏返し」が許される場合の「まるは」さんの解答を記事中に追記したいと思います。

  4. まるはさんのコメントを見ました。
    放送の問題文の中に「裏返しにしないこと」を明記していなかったのは、ちょっとミスでしたね。
    「正三角形ピタゴラス」は、「木下眞二のホームページ」の中にある
    「正方形4分割問題」
    http://www5f.biglobe.ne.jp/~kinosita/puzzlej5.htm
    から発展して作ったものです。「正方形4分割問題」でも「裏返しにしないこと」としてあります。
    木下眞二

  5. 木下眞二さん、コメントありがとうございます。
    「正方形4分割問題」も興味深いですが、解が多い分、すべてを網羅するのは、大変そうですね><;

コメントは受け付けていません。