■二十四節気 字画数方陣

 前回の「たけしのコマ大数学科」で「二十四節気」の字画数による方陣が紹介された。縦横斜めの字画数の合計が、どこも「89」になるというもの。竹内薫センセによると、誰が作ったか不明とのことだが、よく考えたものだなぁ。

《参考》
AddinBox二十四節気の略算式

 二十四節気の日付計算に関しては上記サイトのデータと計算式を使わせていただいた。また、説明文は、大辞林(第二版)から抜粋した。検証が十分とは言えず、もし計算の齟齬があるとしたら、爺のミスである。

 日本は昔、月の運行をもとにした陰暦を使っていたのだけれど、1年の季節とのズレを補正(?)するために、太陽の運行をもとにした、二十四節気が用いられたという。二十四節気は、地球の公転周期(1年)を24の節(15度ずつ)に分割したもの。「春分」や「秋分」それに「夏至」や「冬至」といった馴染みのあるものもあるが、「清明」「芒種」など、あまり聞きなれないものもある(私だけ?)。

 で、なぜ「二十四節気」に日付計算が必要なのかと言うと、たとえば「春分」の日は、年によって3月20日だったり、3月21日だったりするからだ。(※2008年、2009年の春分の日は3月20日だが、2010年の春分の日は3月21日)

 「Google」の検索窓に「1年は何日?」と入力して検索ボタンを押すと、「1年 = 365.242199 日」と表示されるはずだ。つまり、1年では、5.812776時間(約6時間)のズレがあるので、4年に一度「閏(うるう)年」によって、そのズレを修正する必要がある。もっと細かいところでは「閏秒」なんてものもある。1分間が61秒のこともあるのだ。

 「春分」(昼の長さと、夜の長さが等しい)は天体の運行だから動かしようがない。暦のほうを、それに合わす必要があるのね。

 もっとも、江戸時代は、日の出と日の入りを基準として、「刻」を決めていたから、そーとーアバウトで、夏と冬では、一刻の長さが違う。とゆーか、日々刻々と「刻」の長さが違ってくるわけだ。サマータイムどころではない。もし、江戸時代に時間給(刻給?)のバイトがあったとしたら、夏場は割に合わない。

 農耕文明を築いた人類にとって、種まきの時期や収穫の時期を知ることは、生活の上ですごく重要なことだったに違いない。だからこそ、天体の運行を観測し、なんとか理解しようとしたんだろうね。「数学を自然科学に持ち込んだのは、数学者ではなく、自然そのものである」と、イマヌエル・カントは言った。小島寛之センセの言を借りるなら、「自然が数学をアフォードしている」ということになるのかしら。

《参考》
こよみのページ