■数学基礎:あみだくじ

 前回の「コマネチ大学数学科69講」で「運命の赤い糸」が交差している状態は、「あみだくじ」と同じだと書いた。「コマネチ!」という、たけしの往年ギャグと「あみだ~くじ♪あみだ~くじ♪どれにしようか、あみだ~くじ♪」明石屋さんまの「あみだばばぁ」のキャラ(おれたちひょうきん族)。この出会いも運命の赤い糸なの?

問題:トランプのカードが、左からスペード、ハート、クラブ、ダイヤの順に並んでいる。これを逆順(ダイヤ、クラブ、ハート、スペードの順)に並ぶように「あみだくじ」を完成させよ。このとき、あみだくじの横棒は最低何本必要か?

遊び方】「あみだくじ」の縦棒の間をクリックすると、その位置に横棒が追加される。やり直すときは、縦棒の間以外をクリックする。

 「あみだくじ」は、選択した縦棒をたどっていくと、必ず1対1で結ばれていて、2箇所にたどりついたり、どこにもたどりつかない、ということがない。これは「あみだくじ」の横棒が互いの位置を入れ替える仕組み(置換)になっているからだ。すべての経路をたどると、縦棒は必ず1回通り、横棒は左右から2回通る。

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 というわけで、問題は「あみだくじの横棒は最低何本必要か?」なので、画面下のカードを逆順にして、それぞれのカードを線で結ぶと、交点は6つできる。交点は「あみだくじ」の横棒にあたるので、必要な横棒は「6本」という答えになる。

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 パターンは上記の3通り。上下左右の反転パターンを含めると8通りだ。縦棒が「n本」のとき、同じようにすべてのカードを逆順にするには「(n*(n-1))/2」本の横棒が必要になる。

 よく切ってあるトランプのカードを「A(エース)」から「K(キング)」まで順番に並び替えるような場合、隣り合ったカードの数の大小を比べ、小さければ前へと置き換えていくと、順番に並び替えることができる。これを、泡が浮かび上がる様子に見立て「バブルソート」と呼ぶみたいだ。

今回、制作したFlashファイルのダウンロード(※ソースの改良、添削歓迎^^;転載自由。使用許諾不要)。
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≪参考≫
■数理パズル阿弥陀くじ
■数学の部屋あみだくじ
■NHK高校講座「数学基礎:遊びの中の数学」
テキスト
動画