■コマネチ大学数学科48講:傾き

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頭がよみがえる算数練習帳」の重版おめでとう! の竹内薫センセが講師を務める「たけしのコマネチ大学数学科」第48講。演題は「傾き」。

問題:もっとも急な勾配が「1/3」の傾いた平面がある。南北方向の勾配を測ると「1/5」であった。では、東西方向の勾配はどれだけか?

この問題、1983年、東京大学の入試問題とのこと。で、問題の坂は、いったいどんな坂、こんな坂なのか、ちゃんと作図ができれば、それほど難しくはない。

コマ大数学研究会のメンバーは、砂場で下記のような図形を作成。マス北野も紙に同様の図を書いた。東大生チームは計算で求める作戦のようだ。

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この図を上から見ると、次のようになる。

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AB方向が南北で、AC方向が東西になる。つまり、ACの長さがわかれば、東西方向の勾配を求めることができる。三垂線の定理から、AHとBCは直角。直角三角形ABHと、直角三角形ACHは相似形なので、
5:4=?:3
?=15/4
東西方向の勾配は、この逆数「4/15」となる。

コマ大数学研究会の答えは「1/4」。やはり砂で作った坂を実測したので、誤差が出たようだ。マス北野は、さすがに製図をやっていただけあって、図形の全体を把握。「4/15」と正解。解き方も竹内センセの「美しき数学の時間」を待つまでもなく、見事だった。東大生チームは、全体図を描くことができず、計算の深みにはまり、不正解だった。

おまけ:冒頭で紹介した竹内薫センセの「頭がよみがえる算数練習帳」からの出題。

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8×8cmの正方形の紙を切って、図のように並びかえる。8×8=64cm平方の面積が、5×13=65cm平方になってしまう。この「消えた」というより「増えた」1cm平方の面積は、どーなっているの? 答えは「頭がよみがえる算数練習帳」で確かめてね^^;

“■コマネチ大学数学科48講:傾き” への3件の返信

  1. 今晩は。
    >「消えた」というより「増えた」1cm平方の面積
    懐かしい問題ですね。お目にかかったのは小学生以来です。
    よーく見ると、記事の図からでもわかりますね。
    では・・
    I appreciate in your usual cooperation. Best Regards,Chablis

  2. コマネチ大学 #48

    ?コマネチ大学 #48
    たけしのコマネチ大学数学科#48  2007/05/31 深夜OA
    今回のテーマは、
    「傾き」
    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
    あえて難しい言葉で言うと、2次元空間における、勾配。
    道路や、建築物でも使われています…

  3. コマ大は実に惜しかったですね。
    4/15じゃなくて、4/16と計測してしまったんでしょうね。整数に引っ張られたか?
    いつも美しい図での再解説、ありがとうございます!

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