■コマネチ大学数学科31講:チェバの定理

WOWOWで「大停電の夜に」を放映していた21日の夜、ココログの管理画面は「大停滞の夜」。まったくつながらない。データサーバーに高負荷がかかっていたとのことだが、どうなることやら「たけしのコマネチ大学数学科」第31講、「チェバの定理」。

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今回の問題は「一本の定規を使って正方形の辺の中点を作図しなさい」というもの。ここで言う「定規」とは、古代ギリシアで使われていた「定木(ていぼく)」とする。たんに直線を引く道具で、目盛りはない。つまり、長さを測っちゃダメよ、ということ。

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「チェバの定理」ということで、さっそく「千葉」の海岸にとんだコマ大数学研究会の面々。砂浜に描いた正方形が波に消されるなど、苦戦を強いられたが、「漁師力学」により、正方形の一辺と同じ長さの定規を天秤(てんびん)棒のように使い、バランスがとれた支点が左右の中点、つまり辺の中点とした。天秤棒の両端B、Cに、MとLの重しを載せ、バランス点をPとすると、(L/M)=(BP/PC)になる。

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これは「メネラウスの定理」からも証明できるが、(AR/RB)×(CQ/CA)が1であることを証明しなければならない。

「チェバの定理」は、三角形ABCの内部に任意の点Oをとり、AOとBCの交点をP、BOとACの交点をQ、COとABの交点をRとすると、「メネラウスの定理」から、それぞれの三角形の面積の比率を証明したもの。同時にもし、AR=RB、BP=PC、CQ=QAならば、交点Oは、三角形ABCの重心となる。その点「漁師力学:ダンカンの定理」は、いいところを突いているのだ。

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そんなわけで、正方形の一辺を2等分する方法は、下図のようになる。ポイントは辺BCとRQは、平行だということだね。逆にBP=PCなら、辺BCとRQは平行であることを「チェバの定理」で証明できる。

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「コマネチ大学数学科」の年内の講義はここまで。来年1月4日の深夜(1月5日 0:55~1:55)、「コマネチ大学数学科マス1グランプリ!!数学王決定戦!」を楽しみにしよう。マス北野と竹内薫センセの対談を含むテキスト本「コマ大数学科特別集中講座」は予約開始。また、番組に登場している東大生、木村美紀さんの「脳をシゲキする算数ドリル」が発売中とのことだ。

コマ大数学科特別集中講座
コマ大数学科特別集中講座

著者:ビート たけし,竹内 薫
販売元:扶桑社

脳をシゲキする算数ドリル
現役東大生プロデュース
脳をシゲキする算数ドリル

著者:木村 美紀
販売元:ダイヤモンド社


“■コマネチ大学数学科31講:チェバの定理” への2件の返信

  1. こんにちは、いつも楽しませてもらっています。
    細かいですが、タイプミスがありましたので、報告します。
    CA->QA(メネラウスの定理)
    では。

  2. まったく気がつきませんでした。
    記事の該当部分を訂正しておきます。
    ありがとうございました。

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