C016:

2006年8月 4日


 (※2012年10月:追記) もと記事があまりに素っ気なく説明不足だったので、図版や本文を大幅に加筆しました。


 下図のような周りを同じ高さの塀で囲ってある土地がある。真南から太陽が照りつけ、2mの長さの影ができた。このときの影の面積は?


 酔っ払った頭では思考力がゼロ。ただ、ぼーっと番組を眺めていただけで、考えようともしなかった。というのも「面積を計算せよ」なんていう問題は、計算がめんどーくさいと始めから考えることを拒否してしまうのら。でも、今回の問題、ちょっと見方を変えるだけで計算はものすごく簡単になる。


 コマ大数学研究会は、問題と同じ塀の模型を作り、ライトを当てて、その影を方眼紙に写し取り、マス目を数える方法で検証。方眼紙のマス目を塗りつぶす際に、あることに気づけば、苦労することはなかったのだ。


 太陽は真南から照っているので、塀のどの部分をとっても、影は北へ2mできることになる。平行四辺形の面積の求め方は「底辺×高さ」だが、影の長さを「底辺」とすれば、東西方向の塀の距離が「高さ」になる。半円の影も同に考えると、「影の長さ×東西方向の長さ」で求めることができるのら。


 ただし、注意しなければならないのが、図のABCDの部分。折れ曲がった塀を延ばして直線にすると東西方向6m分になるが、影が重なっている部分があること。面積1(底辺2×高さ1÷2)の三角形、3つ分の面積を引かなければならない。


 マス北野は、図を単純化して、影を平行移動すると長方形になることに気づいていたが、ABCDのギザギザの塀の部分の計算を間違えてしまったようだ。東大生チームは完璧な解答だった。


 中村亨センセの「美しき数学の時間」では、山手線(全長34.5Km)のレールとレールの間の面積を求める方法も紹介された。


 中村亨センセによると、面積を求めるには、全長にレール幅を掛ければ求めることができる。なぜ、そうなるかというと……。


 JR在来線のレール幅(軌間)は1067mmなので「34500×1.067=36811.5㎡」ということになる。中村亨センセは「線路が右にカーブしようが、左にカーブしようが、微分していくと台形になり、台形の面積を求める「(上底+下底)÷2×高さ」の「(上底+下底)÷2」は、レールとレールの間の中央になり、高さはレール幅になる。全長というのは、レールとレールの中間を計測しているはずだから……」と言うけれど、山手線って内回りと外回りの複線だよね。全長といったとき、どちらを計ったのだろう。もし、内回りと外回りのレールの中間なら、かなり誤差が出てくるんじゃないかと気になってしまった……。我ながら、ベタなツッコミで、申し訳ない(><;



《 広 告 》